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カスタマージャーニーとマーケティングオートメーション

おととい、昨日と、幕張メッセのJapan IT Weekに行ってきました。

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IT関連のかなり大規模な展示会で、その中にWeb関連、スマホ関連、セキュテリィ関連など、さまざまなイベントが行われています。

Web関連のトレンドは、カスタマージャーニーとマーケティングオートメーション。

カスタマージャーニーとは、バズワードのようなものですが、狭い意味では、「Webサイトに訪れたユーザーが、Webサイト上をどのように閲覧して回っているのか、その典型的なパターン化をしたもの」と言えるでしょうし、広い意味では、「ペルソナ設定を含めた、自社の顧客になり得る人たちの行動をパターン化したもの」とも言えると思います。

とても単純化すると、昔からあるモデル「AIDMA」とか「AISAS」というのもカスタマージャーニーですが、さまざまな微細なデータが取れるようになった現在、個の単位で追いかけて行くともう少しブレイクダウンができるということで、これらのユーザーの行動を「カスタマージャーニー」と呼ぶようです。

そしてこの「カスタマージャーニー」を、企業側の視点、つまりマーケティングを仕掛ける側の視点で見て、ある程度の部分を自動化してしまおう、というのが「マーケティングオートメーション」の概念です。簡単なものでは、Webサイト上のコンバージョンし易い典型的な訪問パターンを特定し、その流れに沿うようにユーザーに特定のコンテンツをレコメンドする、というのもマーケティングオートメーションだと言えますし、もう少し複雑にすると、自動的にメール配信をしたり、リアルで郵送する資料を変えたり、閲覧したページによって、リターゲティングで見せるバナーの訴求軸を変えたり、ということもマーケティングオートメーションと言えます。

正直なところ、概念としては素晴らしいのですが、まだまだ成功事例もあまりないようですし、そもそもこれを実施するためにはさまざまな設定が必要で、中小企業レベルで簡単にマーケティングオートメーションを導入するというのはまだまだ難しそうです。

ただしトレンドとしてはそちらに流れていますので、マーケティングオートメーションのごくごく初歩のところのツールなんかは、そろそろいいものが出てきそうだと思います。

カスタマージャーニー

顧客の行動をつぶさに捉え、どのようにして自社を認知し、興味を持ってもらって、購買までしてもらっているのか(=カスタマージャーニー)を解明しようという動きが活発化しています。

特にインターネットで完結するビジネスをされている場合、ログデータがきっちり取れますので、カスタマージャーニーを、極端な話、1件ずつ、確認することができます。

それではこれらのログデータ、いったいどうやって取得すればよいのでしょうか。

私がインターネット業界に入ったのは、もう15年ほど前になりますが、当時、ホームページのアクセス解析といえば、ウェブサーバーに蓄積された「生データ」というものをもちいて分析することが一般的でした。これによりホームページに訪れた人の、ホームページ内での振る舞いや、どんな検索キーワードでやってきているのか、といったことを知ることができました。

ただし生データを分析するためには、それなりの高価なツールが必要であったり、深掘りしようとするとなかなかできなかったりと、かゆいところに手が届かないといった感じでした。

その後、GoogleAnalyticsが登場し、それまでの生ログ解析であったり、有料のツールを導入する意義は薄れてきました。

一方で、ネット広告が検索キーワード広告だけの時代はGoogleAnalyticsによる分析でもよかったのですが、バナー広告がさまざまな手法でもって掲載されるようになった現在、GoogleAnalyticsでは手に負えなくなってきました。

そこで広告を主眼としたツールが台頭してきました。有名なところではADEBiSなどのツールが提供されていますが、最低でも月額5万円とかがかかるのと、導入にはそれなりの手間がかかるので、なかなかエンドユーザー様が気軽に導入するのは難しいかもしれません。

感覚的には月間の広告費用として200~300万円を超えてくるぐらいになれば、これらのツールは効果を発揮してくるでしょう。

話題性の獲得

ネット広告ノウハウについて書いているブログですが、時には、もう少し幅広い視点で考えることも大切だなあと思っています。

インターネット広告、特に検索キーワード広告は、ウエディング業界においては「地域名×結婚式関連キーワード」というものがほぼ鉄板になっており、コンバージョンの多くがこれらのキーワードで発生しています。

しかしながらこれらのキーワードは、競合の式場も皆が入札してきますので、クリック単価がどんどんと上昇し、「割に合わない」状況が頻発しています。

そういう際にどうするか・・・。

体力がある企業であれば、これらのキーワードにドカンと広告予算を投下し、他を寄せ付けない状態を作り出すことは可能だと思いますが、なかなかそうはいきません。

そういう場合、ニッチなキーワードでの入札を仕掛けていきます。少しニッチという感じですと「レストランウエディング 神戸」とか、「少人数 結婚式 神戸」といったものになるでしょうか。

これらのキーワードは、「レストランウエディング」であったり「少人数での結婚式」を探している人にはぴったりフィットしますが、マーケットのボリュームが限られていたりするので、コンバージョン数というところでいくと、あまり多くは望めなかったりします。

そういう場合、ネットの中だけで考えるのではなく、これらのキーワードそのものをトレンド化していく活動をする、というのも一つの方法だと思います。ネットのニュースサイトなどに取材を働きかけたり、テレビ取材を獲得したり、というパブリシティー活動により、マーケットを作っていく、マーケットを認知させていく、そういう活動です。

そしてこの活動をもう一歩進めるとすれば、「レストランウエディング」「少人数での結婚式」といった他社も使っているキーワードではなく、自社独自のキーワードでもってパブリシティを獲得するということもできます。「〇〇ウエディング」という、何か新しい切り口を流行させたり、「〇〇ソムリエ」といった、ウエディングプランナーの新しいトレンドをはやらせるのもあるかもしれません。

そのうえで、検索キーワード広告でもってこれらのキーワードで検索をした人に、自社サイトに来てもらってコンバージョンしてもらう、という流れを作るのです。

一朝一夕にはいきませんが、長期的にこういったパブリシティ活動は効果を発揮しますので、ぜひ、ネット広告と両輪で進めていただければと思います。

そもそも需要がない場合

ネット広告で新しいウエディングプランを売り出す場合に、まったく需要がないプランというのはそれほど多くはないと思いますが、ウエディング以外の商材の場合、あるいは、ウエディングであっても、これまで狙っていなかったターゲットにウエディングを訴求する場合には、そもそも需要がないということがあり得ます。

そういう場合には、検索キーワードやリターゲティングで見込み客を誘導するということが難しいです。なぜならその商材がそもそも知られていない、需要がないということで、そもそも検索されない、そもそもホームページに訪問がないというところからのスタートだからです。

そういう場合、ネット以外の広告などのマーケティング活動で需要を作り出すということのほうが良い場合もあります。ただし例えばテレビCMの場合には地方は別にして、そこそこの都会であれば多額の広告費用がかかります。

そこでネット広告を使ってなんとかこのような新規の見込み客にリーチできないか、という話になったりします。そういう場合には、めちゃめちゃお金があればヤフーのトップページにバナーを掲載しましょう、ということになりますが、誰もが買いうるようなコンビニで売っているコーヒーとかじゃない限り、そのような広告は不発に終わります。それに、そもそもヤフーのトップページのバナーは日本のインターネット業界の一丁目一番地、銀座のような地代の高い場所ですので、お金がめちゃめちゃかかります。

そこで、年齢や性別などのデモグラフィックによるターゲティングバナーを掲載したり、最近だとYoutubeに動画CMを流したり、スマホのアプリのインフィードに広告を出したり、ということを組み合わせていきます。ただこれらはなかなか直接的なコンバージョンに至らないことが多く、本当にむつかしいです。

あるいはプレスリリースなどを作成してテレビや新聞などにリリースし、記事として取り上げてもらうという戦略もあり得ます。そういうことも組み合わせて需要をどう作っていくのか、というのは、マーケティング担当者の腕の見せ所ですね。ネットで広告を出しておけばなんとかなるという話ではありません。

iOS9の広告ブロックの脅威

前回のブログでも述べさせていただきましたが、iOS9のSafariの広告ブロックは驚異的です。

正確には、Safariそのものに広告ブロック機能が付いているのではなく、広告ブロック機能を持ったアプリをプラグインで入れることができるというものです。

そしてそのプラグインの種類によっては、以下の記事のように、Yahoo!やGoogleのワンタグが機能しないことがあるそうです。

【検証3】iOS 9の広告ブロックが、タグマネージャーに与える影響は?

もっとも、この広告ブロックプラグインが標準で入っているわけではないので、一般ユーザーを対象とする限り、大きな問題にはならないと思いますが、もし何かの理由で普及してしまった場合、ワンタグが機能しないということになれば、広告関連のタグも、アクセス解析関連のタグも動作しないということになります。

正直ちょっと困ったなあ・・・と思います。今のところどうしようもありませんが・・・。