月別アーカイブ: 2015年1月

ネット広告は直前のクリックだけではない

ネット広告を集客戦略の中軸に据えているクライアント様が多くいらっしゃいます。
例えば従来はリクルートのホットペッパーなどの紙媒体に注力していたが、
ユーザーがどんどんネットに流れていく現状、ネット広告が無視できないばかりか、
むしろネットのほうが目に見える成果が上がりやすいという印象を持たれている
クライアント様も増えています。

そんな中、成果が数字で出てくるネット広告を、さらに効果的に使おうと、
成果の出ているキーワード、成果の出ている広告媒体に予算をシフトするために、
コンバージョンの出ていない広告媒体をどんどん外してしまうことがあります。

しかしここで注意すべきことがあります。

ネット広告のコンバージョンは、成果に至った直前にクリックした広告にしか
カウントされないということです。

例えば結婚式で言えば、「結婚式 神戸」で検索したがホームページに来て、
式場の名前を記憶し、何日か後に、こんどは式場名で検索し、
広告をクリックしてコンバージョンに至ったという場合には、
「式場名のキーワードによるコンバージョン」と判定されてしまい、
「結婚式 神戸」については成果に寄与していない、とみなされる場合があります。

でも実際には「結婚式 神戸」というキーワードで広告を出していたからこそ、
ホームページにやってきてくれて、その後、成果に至ったわけです。
もし、コンバージョンに至っていない広告をどんどん停止していくと、
この訪問者を取り込むことができていなかった可能性があります。

感覚的には、結婚式場の場合、半分以上の訪問者が、このような、
コンバージョン直前の広告クリック以外に、何度か広告に接触し、
クリックし、検討していると思います。

実際にこのような訪問者の動向を分析するツールも提供されており、
それを作って分析した際には、そのような動向を見ることができました。

ネット広告の成果は、直前のクリックだけではないということを知っていただきたいです。

リアルデータとの融合

いわゆるビッグデータとは少し違うかもしれませんが、ヤフーがリアル世界での人々のデータを、インターネット上のデータと突き合わせて、より最適化した広告配信などのコンテンツ配信を行おうという取り組みをスタートさせています。

記事によると、「国勢調査や年収階級別推計世帯数、消費者購買行動データなどをベースに、ジオデモグラフィック分析手法によって居住地における近隣の人々のタイプや生活スタイルで分類したデータ」を、ヤフーIDに登録した人々の郵便番号をもとに紐付けるというものです。

あくまでヤフーIDに郵便番号を登録している人で、その人が居住しているあたりのエリアの人々の平均的なリアルデータを紐付けよう、というものですので、100%正しいかというとそうではないと思います。

しかしながら、平均年収がいくらぐらいのエリアに広告を配信したいとか、単身者が多いエリアに広告を配信したいとか、そういったリアルのデータに基づいた広告配信が可能になるであろうという点で、新しい取り組みだと思います。

リマーケティング類似ユーザーの使い方ノウハウ

グーグルアドワーズの「リマーケティング」を利用して広告バナーを掲載しているときに、自社のホームページの訪問者がそれほど多くない場合に、リマーケティングの拡張機能として、リマーケティングの「類似ユーザー」に広告バナーを配信することがあります。

これは、リマーケティングリストに登録されたユーザー、つまり自社ホームページに訪問したユーザーと、似ているユーザーに、広告バナーを配信することができるという機能です。機能です。グーグルが持っている膨大なインターネット利用ユーザーの中から、これまでの検索キーワード、閲覧したホームページなどデータをもとに、似たような属性を持っていると考えられるユーザーに向けて、広告を配信することができるというものです。

この「類似ユーザー」という言葉から、てっきり、自社ホームページの訪問者と同じ感覚で、広告バナーを見せてしまいがちです。でも商材によりますが、多くの場合、同じ感覚で広告バナーを出しても、成果がでないことが多いです。

それはなぜか。

1つめの理由は、「類似ユーザー」といえども、自社のホームページにやってきたユーザーではないというところにあります。自社のホームページにやってきたユーザーは、自然検索やリスティング広告などからやってきていることが多いと思いますが、直帰したユーザーは別にしても、半数ぐらいのユーザーは、それなりに関心を持ってホームページを見ていたはずです。そのユーザーにリマーケティング広告を出しますから、それなりに成果が出るのは当然です。しかしながら「類似ユーザー」は、自社のホームページに来ていないばかりか、自社のことすら知らない、何の関心もないユーザーである可能性が高いです。そのユーザーに広告バナーで突然アピールしても、そもそも関心を持ってもらえないことの方が多いと言えるでしょう。

2つめの理由は、「類似ユーザー」という名称でだまされがちなのですが、場合によっては、まったく的外れのユーザーに広告を配信してしまっていることもあるというものです。例えば、女性であれば多くの人が関心を持つであろう「美容や健康に関連したサービス」を提供している会社であれば、自社ホームページにやってきた女性の「類似ユーザー」は、多くの場合、女性で美容や健康に関心の高い層をうまくグーグルが推定してターゲティングしてくれると思いますが、B2Bのニッチ商材、例えば、建設用のボルトメーカーの場合、自社ホームページにやってきた人が、グーグルの過去の検索履歴から「どのようなユーザーなのか」を一言で定義するのは難しそうですし、「類似ユーザー」として拡張する場合、かなりぶれが大きく、まったく関係のないユーザーをターゲティングしてしまう確率のほうが高いといえます。

これらのことから、リマーケティングの類似ユーザー機能を活用する場合、2つめの理由から、そもそもユーザーの出現確率がそこそこあるものなのか(商材がB2Bであったり、B2Cでもニッチ商材であれば、成果を出すのは難しい)を見極めることが必要ですし、1つめの理由から、広告バナーに工夫を凝らすことが必要でしょう。広告バナーに工夫を凝らすとは、例えば、「お試し用の低価格商材をアピールする」「まずは資料請求に誘導する」「プレゼントキャンペーンを実施する」といったような、関心がなかった人に関心を持ってもらう仕組みを考える、ということです。

ネット広告の競争はますます熾烈に

新年あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくおねがいします。

さて新年はじめての投稿ということで、ネット広告の全般について書いてみたいと思います。

検索キーワード広告が日本に登場したのは、もう10年以上前のことになります。
私自身、当時はウェブ制作会社で働いていたこともあり、できたばかりのグーグル日本法人におじゃまして、グーグルの中の人とご飯を食べに行ったりと、今よりもまだまだ小さい業界でした。

その後、市場は急激に立ち上がり、検索キーワード広告を扱う会社のいくつかは上場したものもあります。

ですがここ数年、検索キーワード広告は利用する会社が多くなったため、あらゆる業界でキーワードの入札単価が高騰し、大手企業であったり、圧倒的に他社に優位に立ってサービス展開している企業でしか、検索キーワード広告でも勝てない状況になってきました。

それでも私もなんとか、クライアント様のネット広告を成功させようと、あの手この手で運用をしておりますが、より一層競争が激化する中、例えばコンバージョン単価を現状維持するだけでも、なかなか大変なことになってきています。

そして3年ほど前から、検索キーワード広告だけでなく、ディスプレイ広告を併用するようになりました。ディスプレイ広告は、インターネット広告の黎明期からあるものですが、初期の頃はウェブサイトのある場所に本当に手作業でバナーを貼り付けるといったことが行われていました。雑誌に広告を入稿するようなイメージですね。

それが今では、ディスプレイ広告は広告枠がほとんどすべてネットワーク化されており、グーグルやヤフーやその他のたくさんのネット広告事業者によって、ネットワークごと販売されるようになりました。そして広告の配信技術がどんどん進み、もはやどのウェブサイトに広告を出すかではなく、誰に広告を見せるか、ということができるようになりました。

そして現在、このディスプレイ広告もまた、競争が激しくなってきています。

今後はどうすればよいのか。確固たる答えはまだわかりませんが、新たな広告媒体の登場であったり、よりきめ細かい運用であったりと、どんどん高度化することは間違いありません。あとはリアルとの連携。例えばヤフーがT-POINTと連携していたりというのもその1つだと思います。

またヤフーもグーグルも、昨年の春までには、検索クエリー数(検索回数)の半分以上がスマホからとなり、日本のインターネットは完全にPCではなくスマホが主戦場になりました。そうすると、普段使っているLINEであったり、スマートニュースであったり、というアプリが今後の主戦場になる可能性もあります。

なかなか大変な時代ですが、我々もどんどん勉強していきますので、引き続き、よろしくお願いします。